

錬樹会で指導する整復技術は、生理的位置から逸脱した骨、軟骨、関節などの硬組織や筋、腱、靱帯などの軟部組織を、生理的位置に戻す徒手療法、用手療法です。
この整復技術を学ぶ上で最も重要なことは、演繹的に思考するということです。
演繹的に思考するというのは、簡単に言うと、前提が確定しているということから、結論も確定するという考え方です。演繹的な思考は、結果検証された法則を元に理論展開するものであり、樹木でいえば枝葉のように無数に展開し、幹とともに樹木全体を一望理解することが可能な思考法なのです。
臨床の場での演繹的思考を使う例をあげると、まず、解剖学的、生理学的、病理学的に人体構造を理解したうえで、患者の症状(主観的事実)と現時点での状態(現病歴)と過去の経過(既往歴)、さらに第3者行為を含む外傷歴などを把握し、そして結論に対する直接的な前提(臨床的には原因)を認定するということになります。
臨床では、いつ(どの時点で)、なぜ(原因は)、どうして(条件)、どうすれば(状況)、このように(現在の状態)なったのかという論理を脳内で考え(=演繹)、その段階で起こる矛盾に対してさらに考えること(=さらなる演繹)が必要なのです。
錬樹会では、そうした思考法、方法論を指導するとともに、それを短時間で正確に導き出す方法を指導していきます。

臨床において診療を進めるためには、ある程度の筋道を立てる必要があります。
具体的には、患者から得られる情報を効率よく的確に分類し評価する流れ、整復技術の施行に向けた臨床の組み立ての流れ、整復技術施行の結果を評価する流れなどを理解する必要があります。
錬樹会では、この流れをマニュアル化し、基本診断法の解釈と判断、補助診断法の解釈と判断、損傷の判定、整復技術の選択などの進め方の基本をフローチャートの形で表現して説明しています。
臨床において基本診断法の解釈と判断、補助診断法の解釈と判断、損傷の認定、整復技術の選択と施行は患者の数だけ存在します。しかし、全ての患者に対応する共通の解釈、選択、判断があることも事実であり、そういった共通部分を理解することが臨床では非常に重要なことなのです。この部分を理解しておくと、例えば、なかなか治らない(治せない)患者がいた場合に、どの部分が間違いだったのか明確化することができます。整復技術を施行する以前に、理論的に間違いがある場合さえあるのです。
錬樹会では、基本診断と補助診断から損傷認定への理論の組み立て方から、どの整復技術を施行し、その後の患者の容態変化の流れの理論を指導していきます。

錬樹会で指導する整復技術は、日本古来の医療技術であり、世界に例を見ない極めて繊細な徒手療法の1つです。正確で緻密な技術を必要とすることから、技術力や技術精度を上げるためには、長い時間をかけ地道な作業と努力が必要となります。
また、徒手治療というものは、医療技術を使う人間の感性や個人の才能、性格等が入り込める余地があるため、整復の型(施術方法)だけでは完全に理解できないものもあります。そういった意味で、整復技術はアート(芸術)に近いものがあるのかもしれません。
錬樹会では、出来るだけ少人数制のグループ指導をすることで、整復の型を指導するだけでなく、整復感覚の部分を出来るだけ具体的に直接感覚として捉えることができるように指導をおこなっていきます。